地澤臨を学んだ。昨日の易経は、
第十九番、地澤臨(ちたくりん)の
時である。この「臨」は、なんとあの
幕末の船、咸臨丸に通じる!
咸臨丸と云えば、日本人船員で
初めて太平洋を横断した軍艦。
1860年、日米修好通商条約の
批准書を交換するため、遣米使
節団一行が亜米利加軍艦ポー
ハタン号で渡航。咸臨丸はポー
ハタン号の別船として、浦賀を出港、
旧暦二月二十六日(太陽暦3月
17日)にサンフランシスコに入港。
艦長は勝海舟(軍艦操練所教授
方頭取)、提督は木村摂津守
(軍艦奉行)。ジョン万次郎、
福沢諭吉も乗船していた。
『易経』において、
「臨(りん)」は、咸臨
(かんりん)す。
貞(てい)にして吉(きつ)。
剛健正位(せいい)の重臣は、
柔順正位の大臣と相応じている。
そして重臣と大臣も、感応(かんおう)
=信任しあい、世の中を臨み、
正しい道を固く守れば幸運を得る。
すなわち、「臨」は、正しい志を抱いて事を行うと
すらすらと亨(とおる)。
幕末において、鎖国中でありながら、世界に目をむけ、列強の植民地政策より
国家を守るべく、日本の使節団としての使命、志を持ち、海を渡り、他国と
国家の安泰の為に、交渉する。どれほどの思いだったか。
易経の中の陰陽消長の流れで行くと、暗黒の中、最も日の短い時から、
冬至を経て、「一陽来復」の時を得、だんだんと日の時間が長くなる中、
正しい志を抱いて、自分のことよりも他人のこと、国家の代表として、
進んでいく姿は、とても勇敢であり、夢がある。
今、不況の時代から、少しづつ景気が回復し始め(まさに一陽来復の時)、
我々のような中小企業も、贅肉をすてて、真に世の中に必要
とされている部分だけをクローズアップして、
この消費税8%、10%の荒海世界に航海に出るのである。
このときは、咸臨丸の乗組員のように、重臣と大臣そして君子が
一つの志を目標を持って、強い気持ちを持って、
進み出る時である。進み出る時は、今である。
さあ、志の御旗を立てて進もう!
出航するのは、今がチャンスである!!!
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