しまった。これは、三年前に購入し
た本。新井満さんの『十牛図』
ふーーんと言う感じで、読んでい
たのが、この三年で、少しは
成長したのか、味わいながら、
読めるようになった。
『十牛図』は、十枚の牛の絵で、
牛を探し求めて世界の果てまで
旅をして、ついに見つけ出して、
格闘し、つかまえて、飼い馴らし、
ふるさとの家に連れて帰る
でも、実は、この『牛』は、
『自分自身の心』
のこと。本当の心、
本来の自分を牛にたとえた
物語。
第一図 尋牛(じんぎゅう)
牛を捜しにゆく
五欲の情欲に、
六塵(ろくじん)
色・声・香・味・触・法(意識)
の六のこだわり、人々の心
を汚し、煩悩を引き起こす
ので、塵(ちり)とよばれる。
まさに、神道では、この祓い
を「六根清浄大祓」の祝詞
で浄化するのである。
第二図 見跡(けんせき)
牛の足跡を見つける
牛を見つけるには、香草を
手掛かりにする。
香草とは、万巻の経典と
語録のこと。
心が迷い彷徨っている時は
先哲の教えを聞く。
そこに足跡がある、ヒントが、
隠されているのである。
第三図 見牛(けんぎゅう)
牛を見つける
六根を浄化させて、塵をとり
素直になり見つけることができた。
第四図 得牛(とくぎゅう)
牛をつかまえる
「大死一番」で捕まえる。
今までの自分を投げすて、
一度死んだつもりになって
大いに奮起すること。
第五図 牧牛(ぼくぎゅう)
牛を飼い馴らす
鞭撻(べんたつ)が、必要で
ある。
様々な人に出会い、経験し
鞭撻をいただく、これは、
むちうつという意味から転じて
いましめ励ましてもらうこと。
ながながいブログになって
しまったので、2回に分けます。
一図から五図まで、
自分という、心の牛を探し
追跡し、見つけ出し、
命がけで獲得し、
むちうちしながら、
飼い馴らす。
自分と言う人間をどのように
成長させていくかも、自分
次第なのだろう。
つづきは、あした。
0 件のコメント:
コメントを投稿