2014年9月29日月曜日

三種の神器

私の『古事記』の好きな
物語の中に、天の石屋戸
のシーンがあります。

その場面で、三種の神器の
活躍するところがあります。

天照大御神が、天孫降臨
の際にニニンギノミコトに
渡されたあの三種の神器
(勾玉、鏡、神剣)を賢木
(さかき)につけて、行わ
れるシーン。

原文には、「天の香山の
五百津真賢木を根こじに
こじて、上枝に八尺勾玉
を取り付け、中枝に八尺
鏡を取りかけ、下枝に
白和弊、青和弊を取り
垂でて、この種々の物は、
布刀玉命、太御弊と取り
持ちて天児屋根命、太祝詞(ふとのりとごと)寿ぎ(ことほぎ)白す。」とあります。

布刀玉命が、天の香山から、五百津真賢木を根っこごと持ってきて、枝の上
には、勾玉を付け、枝の中ぐらいには、鏡を付けて、枝の下の方に、白和弊
と青和弊(これは、神剣)を付けたのです。

賢木に付けられたこの「三種の神器」の姿は、高天原、現(うつ)し国、黄泉国
の三界の円満具足とも言うべき、調和の姿を現すとも言われます。

そしてこの五百津真賢木は、和御魂(にぎみたま)を表し、鏡は、純粋な
和御魂の部分を表し、荒御魂は、二つに活動である、奇御魂と幸御魂
に分けられて、勾玉(神珠)は、奇御魂(くしみたま)を表し、
和弊(にぎて)の神剣は、幸魂(さきみたま)を現す。

人間には、一霊四魂があると言われています。この中の四魂を
二つ和御魂と荒御魂に分けて、その荒御魂は、幸御魂、奇御魂に
分かれます。

人の持つこれらの魂を平穏に、穏やかな形にすることの御魂鎮めの
ような意味もあるように考えます。この四魂をそれぞれの三種の神器に
託し、賢木につけて、太祝詞を天児屋根命が読み上げると
岩戸が開く、困難が開く。 

さらに深く読むと、天照大御神が天の岩戸にお隠れになり、高天原の絶対絶命
な時に、賢木につけた、三種の神器が、活躍する。
明治維新のような、国の大事の時、危機の時に、この三種が活躍し、

① 現状の打開
② 根本に帰る
③ 根本から出る力によって新しい状態が出来る

という、三つの要素が含まれていて、「復古」が叫ばれ
昔、根本に帰ることを教えてくれます。

御神前、神棚の前にいると、そんな、困難な時に立ち向かう方法を
教えて下さいます。




0 件のコメント:

コメントを投稿