2014年2月15日土曜日

飛龍と大有(たいゆう)

昨日の易経は、火天大有     
(かてんたいゆう)でした。
この卦は、すごく面白い!

最初に習った、太陽の卦
乾為天(けんいてん)に
良く似ている形の卦ですが、
一爻だけ、陽爻が、陰爻に
なっている卦。
その爻(こう)は、五爻で、五爻は、
大体、50代を示します。乾為天と
して、10代、20代、30代と苦労を重ねて、40代で少し回りから評価され
50代に天に昇れる、『飛龍(ひりゅう)』となるのです。ただ、飛龍は、昇って
から、傲慢となり、周りの人の話を聞かなくなり、やがて、六爻=60代になり
亢龍(こうりゅう)として、降って行きます。この降る時には、やはり後悔して
います。

これに良く似た形の卦である、火天大有(かてんたいゆう)は、この五爻である
50代の爻が、陰爻であるが故に、小老を表わし、強さよりも逆に、「柔軟」さと
「柔順」さを身につけています。つまり、傲慢な50代ではなく、偉大な、
中庸(ちゅうよう)の徳を得た、柔順温和の中に
威厳(いげん)を含む50代です。
そのような、50代の君主には、民が、至誠で事(つか)える。
このまま進み、60代になると、乾為天の亢龍(こうりゅう)のように降るのではなく
大有(たいゆう)の極点に居る無位(むい)の賢人となる。
富有(ふゆう)を超越して天命に順い謙譲の心で、天祐(てんゆう)を授かる。

この二つの卦を比べてみると、君主、企業で言う、社長は、どのように
自分自身の人物像を人生を歩むかがすごく勉強になる易経でした。
いや、面白いです。


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