2015年1月27日火曜日

月もおぼろに白魚の、、節分の日

ちょうど今日から、一週間後2月3日
の節分祭を前に、「節分」にちなんだ
都々逸に出会う

都々逸の唄の中に、「月もおぼろに
白魚のかがりのーーー」と言う、
これは、歌舞伎で有名なセリフらしい。

このセリフを、調べていくと、すごく
深い、節分の日と言うのは、年に
四回、春夏秋冬の其々の季節の
間に節分と言う、「節」がありその
前日を呼ぶ。

年末の「春」を迎えること「正月」
を迎える年末に一年間の厄を
落とす意味も込めて、豆をまく「春の節分」のが大事にされた。

歌舞伎においての、この「厄払い」のセリフの内容は、美貌の女装
青年のドロボウが、夜鷹(よたか、当時の路上晩春婦)を殺して
百両奪ったあと、ゆったりと唄いあげる名文句。

月も朧(おぼろ)に白魚の 篝(かがり)もかすむ
春の空
冷てえ風にほろ酔いの 心持ちよくうかうかと
浮かれ烏(からす)のただ一羽 ねぐらへ帰る川端で
竿の雫か濡れ手で粟 思いがけなく手にいる百両
(呼び声)おん厄払いましょう、厄おとし
ほんに今夜は節分か 
西の海より川の中 落ちた夜鷹は厄落とし 
豆だくさんに一文の 銭と違って金包み 
こいつは春から 縁起がいいわえ

歌舞伎の「厄払い」 と呼ばれる五、七調のセリフの代表。

これらのセリフの意味を調べてみると、江戸時代、東京湾の埋め
立て地の「佃島」の漁師たちは、将軍の命令で大阪の「佃村」から
移住してきた漁業の人だった。そして漁師たちは埋め立てた佃島を
まるまるもらったかわりに、将軍に献上する為のお魚を捕った。

冬にやってたのが白魚(しらうお)漁で、江戸湾の沖に夜、舟を
浮かべて篝火を焚いて白魚を捕った。これが、江戸下町の冬の
風物詩で、真冬の冷たくすみきった空気の海の上、ゆらゆらと
美しく燃えるのが、「白魚の篝火」 だった。

江戸の街では年末年始にかけて「節分」は、三回したらしい。
旧暦の12月30日と、明けて1月の6日と14日を「節分」として
祝ったとのこと。

歌舞伎のこの場面は正月14日の節分の夜。
場所は大川(今の隅田川)端。1月14日(今の2月下旬頃)、
まだ寒いが、日照時間は延びて、海や川は温まり、水蒸気が
発生する。 海には霞が立つし空の月はおぼろ。

真冬には冷たく光る白魚の篝火も今夜はかすんで見える。
それを見て春だと感じる。
冬から春への季節感のうつりかわりを、このセリフは見事に
表現している。

いやーーーー本当に、情景が浮かび、綺麗な風景を想像
できる、名セリフだ!

江戸の文化は、面白い!

今日もがんばります。

0 件のコメント:

コメントを投稿