2014年8月29日金曜日

盞結(うきゆい)

今日も新釈古事記伝より、ご紹介
になります。
『古事記』を日本の神話として、
またおとぎ話として読んでいると
それ程、気にならない事。
大国主命は、沢山、奥様がいた
んだなーーさすがだな~

ぐらいの気持ちで、読み住んで
いたが、この新釈古事記伝の
一言一句を深く読み込み、
物語の主人公の神々自身の
気持ちを推察して、進んでいく
読み方をすると、この言葉、
「盞結(うきゆい)」
言う言葉を大事に取り上げる
ようになるんだと思いました。

「稲羽の素兎(因幡の白兎)」の話から、大国主命は八上比賣(やがみひめ)を
奥様として得ることになるが、それを妬んだ八十神(大国主命の兄達)に
何度も、殺されてしまう。 大国主命の母神様は、根の国に逃げ、修行しなさいと教え
大国主命は、従います。

根の国の須佐之男命(すさのおのみこと)の所へ修行に行く、そして娘の
須勢理比賣(すせりひめ)に出会い、結婚をします。

修行を終えた、大国主命は。根の国から現(うつ)し国に、須勢理比賣を連れて、
戻ることになります。

ここで、やはり、神様の世界といえども、二人の妻の間には、嫉妬という
感情があり、ただ、須勢理比賣(すせりひめ)が、須佐之男命の娘である
ことを知ると、八上比賣(やがみひめ)は、身を引きます。

そして、二柱の神、大国主命と須勢理比賣(すせりひめ)は、
この「盞結(うきゆい)」杯を交わして、固く誓約することになります。

「盞結(うきゆい)」は、原典には「宇伎由比(うきゆい)」とも書いてあります。
これは、盃を取り交わして、心の動いたことを悲しみ合い泣きあって、
これからは決して心を動かすことなく、永遠に心の動かぬことを誓い合う
ことであります。

大国主命は、十七世の神と言う、話もありその後も沢山の奥様がでてきて
さすがに大国主命の国つくりには、沢山の子が必要であり、沢山の奥様
が必要だったのだーーと思っておりましたが、、この「盞結(うきゆい)」の
話を読み、やはり神様も感情があり、男女の問題という大切なお話と
考えるべきなんだと思いました。

『古事記』は大和心の聖典(ひじりふみ)であって、人の心の中の最も
清らかな心を伝えている大切な神話なのです。
神話の物語を物語として読み進めるのも大変に大切だと思っていましたが、
この『新釈古事記伝』の著者阿部国治先生のされている、感情やその瞬間
の気持ちを読み深めることも大変に大切なことだと思いました。

神話、おとぎ話的に読むところから、道徳の本、として存在したように思います。

今日は、今から、明治神宮においての禊、清らかな御神のお水を頂いて
参ります。

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