2014年2月20日木曜日

天・地・人

天・地・人の言葉の概念が意味深い。勉強していくと、日本人はこの天地人を色々な面で考えてきたのだと感じます。 
実は、第八回良縁祈願参拝&祝詞勉強会の日が、四月十三日に決まりました。この回での勉強する祝詞は、伊勢内宮神前祝詞と稲荷大神秘文の二つになります。
その稲荷大神秘文の祝詞の中に、天(あめ)に次玉(つくたま)、地(つち)に次玉(つくたま)、人に次玉(やどるたま)と出てきます。また、「古事記」の中に出てくる国常立尊(くにとこたちのみこと)が、天地開闢(てんちかいびゃく)の時、天と地が分かれた際、大地に立ち、稲荷の神とも豊受の神とも言われる、宇迦之御魂命(うがのみたまのみこと)に、天地人の玉を授けたとされる。
日本の神道の世界では、宇宙、太陽、月、地球、山、海、雨、雷、川、沢、火、風、自然すべてとの共存共栄を重んじ。この自然を八百万の神々と恐れ多く感じ、天そして地を味方につけて、日本人は、遠い先祖の時から生きてきたのだと思います。
そんな『稲荷大神秘文』を四月十三日には、勉強します。

さて、易経の中では、この天地人を「三才」と呼びます。そしてそれは、陰と陽と中です。
天地の間で常に万物が循環するというのが三才の理で、一陰一陽は各々偏った存在ですが、中がその陰陽を備えることによって和します。「天の時、地の利、人の和」といいますが、人が和すときは天地も和して万物が育ち、全てがうまくいくということです。

宇宙の万物を象徴した天地人三才は、生け花、茶の湯、書道などの日本の伝統文化にも深く根づいています。

孔子が作ったという『易経』の説卦伝に、「天の道を立つ、曰く陰と陽と。地の道を立つ、曰く柔と剛と。人の道を立つ、曰く仁と義と。」と記されている。ここでは仁や義という人間の徳を,陰陽・柔剛という自然の理法に順応するものと考える。すなわち,人間は自然と対立することなく,自然の調和を人間界に求めようとするもの。

まさに、これは、神道の考えと同じです。日本人が大切にしてきた心がここにあります。

 
天地の心を人が実現するという説に当てはめてみれば、「理想」は天、「現実」は地、「実現」は人であり、この天・地・人「三才」を一貫する者、すなわち理想を空想にしてしまうことなく、熱烈に心の底から喜び、願い、求め、しかも確乎(かっこ)として現実に立脚しながら、着々と理想の実現に努力する真剣な生活者を「王」と言う。漢の時代の『説文解字(せつぶんかいじ)』(許慎著、漢字の成り立ちを説いた書)には、王の字の「三」は、天・地・人三才を表わし、真ん中の「l」は、一貫して実現するという意味を示すものであると説かれている。

天地人の勉強は、神道の大切にしてきた自然に通じます。永い日本人が大切にしてきた、自然との共存共栄、八百万の神々を恐れ多く大切に祀り、助けれら、支えられ、感謝をして、生きてきた生活をしてきたご先祖に敬服します。
 

0 件のコメント:

コメントを投稿